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住宅に必要な気密性能とは?活かすための設定値と注意点やトラブル回避策2025.02.19

● 最近話題の気密性能とはなんなのだろう
● 気密性能は必要?活かす施工はあるの?
● 気密性能が高すぎるとどうなるのだろう

国土交通省と経済産業省、環境省が推進してきた住宅の脱炭素施策は、2025年からは省エネ基準適合義務化も決まり、国民のさらなる省エネ住宅への関心が高まっています。
断熱性能や再生エネルギー設備などを備えた住宅は、気密性能が高いほど良いといわれており、補助金申請には決められた設定値をクリアする点が重要です。
この記事では、気密性能と快適な暮らしの関係や設計ポイント、注意点やトラブル回避方法までを解説します。

この記事でわかること
● 気密性能の高い家は快適空間である
● 気密性能を活かす設計
● 気密性能の注意点やトラブルの回避方法

気密性能と住宅の関係: 快適な暮らしのカギ

気密性能の高い家とは、家の隙間をできるだけなくして暖冷房を調整しやすいようにした家です。
気密性能を高くすると、室内の温度や湿度のコントロールが可能になります。
外気の影響を室内に持ち込まないため、部屋の温度が一定に保たれれば省エネにつながるだけでなく、結露の発生を抑えて住宅の劣化を抑えられるのが特徴です。

主流になりつつある高気密住宅

住宅の隙間は、少ないほど気密性能の高い家になります。
しかし、空気の流れが失われて息苦しく感じたり、ハウスダストなどのリスクが高くなったりするのではないかと心配する方もいるのではないでしょうか。
昔ながらの住宅や築年数の長い木造アパートなどは隙間風が入りやすく、夏は蒸し暑く冬は寒いと寒暖の差が激しくなります。

近年の注文住宅やマンションは、建材・設計・施工の進化によって寒暖差が改善されてきましたが、気密性能を高めるとより寒暖差の少ない住宅となります。
新築住宅を建築する際には「1時間に家の半分以上の空気を入れ替える」換気システム導入が建築基準法によって義務付けられました。
そのため、住人が在宅しておらず窓を開けられない間も、24時間換気できる住宅を建てなければなりません。
換気システム導入が義務付けられているのは、換気量が少ないと二酸化炭素の量が増え、シックハウス症候群やハウスダストによるアレルギーを引き起こしてしまうからです。
気密性能の高い家を作るには、隙間を完全にゼロにするのではなく、換気システムによって効率的に空気を入れ替えられるように設計します。

気密性能は省エネ効果を高める

住宅の気密性能を高めると、冷暖房費の節電や省エネ効果が期待できます。
隙間から空気が漏れて外の熱気や冷風が出入りしないので、冷暖房によって部屋の空気が効率的に循環するのがポイントです。
節電や省エネ効果が高まり、二酸化炭素の排出を抑えられて地球温暖化防止につながります。
換気システムが導入されていれば、気密性の高い家でも十分な換気ができます。
室内の温度を一定に保つだけでなく、花粉や害虫の侵入を防ぎ快適な空間を作るのが気密性能の高い家の特徴です。

快適性能を表すC値

住宅の気密性能を表す数値として用いられるのがC値です。
家の大きさに対して、どの程度の面積の隙間があるかを表しており、数値が低いほうが隙間が少なくなります。

C値が低いほどに気密性は高くなり、換気機能も向上します。
以前は、C値の努力目標は「5㎠/㎡」に定められていましたが、2009年の省エネ改正法によって明確な基準はなくなりました。
新築住宅は、完成する前の気密施工後に気密測定器を使って測定をおこない、5㎠/㎡以下2㎠/㎡で十分な気密性能がある家と考えられます。
しかしながら、経年劣化によって開閉部分に隙間ができたり、リフォームによって隙間ができたりするケースもあるので注意が必要です。
信頼できる施工会社に計測を依頼し、できる限り気密性能の高い状態を維持していきましょう。
住宅の理想的な気密性能を表すC値は以下の計算式であらわします。

【C値の計算式】C値の計算式
C値(c㎡/㎡)=建物全体の隙間面積(c㎡)÷延べ床面積(㎡)

家づくりで気密性能を活かす設計ポイント

住宅の気密性能を高めて快適な暮らしを実現させるには、設計や施工の段階で気密性能を担保する点が重要です。
ここでは、気密性能を活かすためにどのような住宅に設計すべきかを解説します。

複層ガラスを選ぶ

とくに隙間が発生しやすい窓には、複層ガラスを選ぶのがおすすめです。
複層ガラスとは、複数のガラスを重ねて作られている特殊な窓ガラスを指します。
防犯性の高さからも注目されていますが、厚い空気層を作った複層ガラスには高い断熱効果が期待できます。
複層ガラスは熱を伝えにくくし室内温度の低下を防げるため、結露予防になるのも特徴です。

空気層の厚みは製品によって異なりますが、空気層が2つになるトリプルガラスや複層ガラス内部に金属膜を貼り放射熱を防ぐLow-Eガラスもあります。
また、フレームもアルミではなく、樹脂サッシを使えば気密性能を確保できます。
ガラスを変更するだけで、気密性能だけでなく省エネ効果も上がるのがうれしいポイントです。
開口部である窓は、施工の段階で隙間が発生しないように工夫しましょう。

断熱材の利用

高断熱高気密住宅には、おもにグラスウールやセルロースファイバーなどの断熱材が利用されます。
住宅を建てる際には、断熱材の利用も検討してみましょう。
しかし、高性能の断熱材を導入しても隙間があると効果を発揮できないため、職人たちは誤差がないように建材を組み立て、気密テープなどを用いて隙間を埋めていきます。
また、手軽に高気密住宅にするためには、隙間なく吹き付けられる断熱材もおすすめです。
吹き付け断熱材施工では、一般的に硬質ウレタンフォームが使われます。
断熱性能が高いだけでなく、複雑な資材の隙間にも接着するため、効率的に断熱層を作れる素材です。

高気密住宅に強い施工会社を選ぶ

気密性能の高い住宅が求められているとはいっても、すべての施工会社に高い技術やノウハウがあるわけではありません。
施工会社によって得意とする施工が異なり、気密性を確保するにあたっては隙間を少なくするための施工技術と適切な検査知識などが必要です。
プレハブ住宅のように、簡単に組み立てるだけでは気密性能は十分ではないため経験豊富な工務店や建築会社を選ばなくてはなりません。
高気密住宅設計のノウハウや実績が多いか、お客様の満足度はどうかなどを公式ホームページで確認してください。

注意点とトラブル回避のための対策

住宅は、新築当時は室温も安定していますが、築年数と比例して気密性能は低下していきます。
気密性能が低くなると空気の入れ替えがうまくいかなくなり、さまざまな弊害が起ってしまいます。
ここでは気密性能低下のトラブルを回避するために、どのような対策が効果的かを解説します。

開口部の気密性を重要視する

気密性能をキープするには、窓や玄関などの開口部分の隙間をなくす点が重要です。
開閉の多い玄関ドアは緩みやすいため、取り付け方がポイントになります。
業者に気密測定を測定してもらう際には、しっかりチェックしてもらいましょう。
また、窓はガラスやサッシの種類でも気密性能を高くできますが、一般的にスライドする「引き違い窓」よりドアのように開閉可能な「縦すべり窓」のほうが気密性は高くなります。
縦すべり窓は、家のデザインや室内の雰囲気によって、使いにくさを感じるケースもあるので注意してください。
設計時点で施工会社とよく話し合い、気密性能を邪魔しない窓デザインを考えてみましょう。

ハウスダスト対策をおこなう

気密性能の高い家はヒートショックの予防や花粉の侵入を防ぐなど、健康を害するリスクから体を守るメリットがあるのも特徴です。
しかし、気密性が高いからこそ、室内のほこりやハウスダストが逃げにくいデメリットがあります。
ペットを飼っている方や喘息やアレルギー体質の方は注意してください。
気密性を確保しながらも、効率的な換気とハウスダスト対策をしたい場合は、第1種換気方式の24時間換気システムが最適です。
初期費用は高額になる傾向がありますが、ランニングコストが低くいため経済的といえます。

内部結露の予防策を考える

気密性の高い住宅は、適切な換気環境を整えておかないと内部結露が起こる可能性があります。
内部結露が起こると、湿気がこもりカビやシロアリの危険性が高まります。
カビは喘息を悪化させ、アレルギー症状を引き起こすなど健康被害にもつながるため注意が必要です。
内部結露を予防するためには、適切な位置に換気口を設置する必要があります。
設計の段階で換気口の設置場所を施工会社と話し合い、最適な場所に設置しましょう。

湿度の調整

温度調整ができる気密性能を持った家は、冬は乾燥しやすいため加湿器などを使って適度な調整が必要になります。
冬はインフルエンザや風邪も流行りやすいので、うがいなどで対策するだけでなく、室内にも潤いをプラスしましょう。
快適な湿度を保つには、湿度計を使ってこまめにチェックしながら加湿すると同時に、高くなりすぎてカビやダニが発生しないように心がけます。

まとめ:気密性能を考慮した家づくりの重要性

気密性能の高い家は、省エネ効果や節電効果が高まります。
外気が家の中に入りにくいため、温度差の少ない快適な環境で暮らせるのが特徴です。
しかし、気密性能と換気性は密接な関係にあり、気密性能が高くなるほど換気システムが重要になります。
健康と快適性を保つためにも、気密性能を高めるだけでなく、必要な場所に換気口を配置し
て空気の出入りを正常化しましょう。

弊社では、気密性能を客観的に把握する「気密測定」を専門で行っております。
気密測定を行うことで、家全体の隙間の大きさを数値で確認でき、設計通りの性能が確保されているかをチェックできます。適切な気密性能を確保しつつ、計画的な換気を実現するためにも、個人の方も企業の方も是非お気軽にお問い合わせください。



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