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マンションの気密性とは?メリット・デメリットや性能の確認ポイントを解説2025.07.23

  • 気密性が高いと光熱費が抑えられるって本当?
  • 気密性が高いマンションの注意点と対策を教えてほしい
  • 中古マンションを買うときにチェックすべきポイントが知りたい

ここではマンション購入を検討されている方向けに、マンションの気密性とは何か、そのメリットやデメリット、発生しやすい問題と原因を解説します。

気密性の重要性や性能を高める方法、中古マンション購入時のチェックポイントなども紹介しているので参考にしてください。

この記事でわかること

  • マンションの気密性の基礎知識とメリット・デメリット
  • 高気密マンションで発生しやすい問題と原因
  • マンションの気密性を高める設備と気密性能の確認ポイント

室内の快適さを決めるマンションの気密性とは何かを徹底解説

マンションの機能性を示す際、よく使用される指標の1つが気密性です。

まずは、マンションの気密性とは何か、その基準や断熱性との違い、必要とされる理由などを確認しておきましょう。

気密性とは

気密性とは、屋内・屋外の空気の出入りによって熱などが移動するのを抑える性能を指します。

鉄筋コンクリートで囲まれているマンションは、一戸建てと比べると隙間が少なく、屋内外の空気の出入りが少ないのが特徴です。

外気が侵入する隙間がない状態を「気密性が高い」と表現し、気密性が高いほど熱の移動がなく、部屋の気温が一定に保たれる効果があります。

気密性の基準

気密性をあらわす基準にはC値(相当隙間面積)が用いられますが、その基準値に法的なルールなどはありません。

C値は「家全体の隙間面積(c㎡)÷床面積(㎡)」の計算式で求められ、建物の床面積あたりにどのくらい隙間があるかをc㎡であらわします。

C値が小さいほど隙間が少ない状態を示し、気密性が高いと評価されます。

通常、メーカーや工務店では1.0 c㎡以下であれば気密性が高いとされ、気密性に優れたマンションを選ぶなら0.5~0.7 c㎡以下が望ましいでしょう。

断熱性との違い

断熱性とは、屋内外で熱が移動するのを防ぎ、暑さや寒さの影響を少なくする性能を意味します。

気密性は空気の移動に関する性能を示すのに対し、断熱性は熱の移動に関する性能を示しているのが違いです。

SDGsが推進される昨今、よく耳にする省エネ住宅では、気密性とあわせて断熱性も求められる傾向があります。

マンションに気密性が必要とされる理由

なぜマンションの気密性が必要とされるのか、具体的な理由としては以下の内容が考えられるからです。

  • マンションの老朽化の抑制
  • ヒートショックの予防
  • 換気効率の向上

高気密のマンションは湿気の原因となる結露の発生を防いでくれるため、マンションの老朽化の抑制効果が期待できます。

湿気はカビや腐食、シロアリ被害を招きやすく建物の耐久性を低下させますが、結露の発生を防げれば、建物の機能性が保たれるので資産価値の維持にもつながります。

また、高気密で急激な温度変化を感じさせない部屋なら、ヒートショックによる心筋梗塞や脳卒中など、重篤な症状を引き起こすリスクを減らせるでしょう。

さらに、気密性が高いと空気の漏れが少なく、換気効率を高められれば、室内の空気をきれいな状態に保てます。

気密性が高いマンションで発生しやすい問題とその原因一覧

気密性の高いマンションは室内の快適さを保つ一方で、高気密であるがゆえに問題が発生するケースがあります。

どのような問題が発生しやすいのか、原因とともに解説します。

建築コストが高くなる

気密性を高めるためには、高機能な材料を使ったり、品質のよいガラスを採用したりする必要があります。

そのため、気密性を考慮しない住宅に比べて建築する際のコストが高くなってしまうところが難点です。

建築コストを高めるのは、以下のような要因があげられます。

  • 気密シート・断熱材の使用
  • 高品質のガラス窓の設置
  • 高気密のための施工技術
  • 換気システムの設置

ただし、気密性に優れた部屋は光熱費を抑えるなどのメリットがあるので、長期的な視点でみると節約につながる可能性もあります。

シックハウス症候群

シックハウス症候群とは、目がチカチカしたり、頭痛やめまい、吐き気などを引き起こしたりする症状です。

シックハウス症候群は、マンション建築に使われた建材や家具、接着剤から発散される、以下のような揮発性の有機化合物が原因と考えられています。

  • ホルムアルデヒド
  • トルエンやキシレンなどのVOC(有機化合物)

気密性の高い部屋は空気がこもりやすく、長時間滞ると化学物質が溜まってシックハウス症候群を引き起こします。

シックハウス症候群は社会問題となり、2003年にはその対策案として24時間換気システムなどの設置が建築基準法により義務付けられました。

快適な暮らしのために知っておきたい気密性のメリットとデメリット

マンションの気密性が高まると、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。

メリットもあればデメリットもともなうので、その内容を正しく理解しておきましょう。

メリット:快適な室内温度が保たれる

気密性の高いマンションは、屋外の影響を受けにくく、外気温による室内温度の変化を抑えられるので快適な温度をキープできます。

室内温度が一定に保たれれば体調も崩しにくく、季節によって部屋着を変えるなどの手間も不要です。

また、部屋同士の気温差も小さくなるので、冬場に脱衣所から浴室への移動がつらいと感じる現象も減らせるでしょう。

メリット:光熱費の節約につながる

気密性が優れていると、隙間から空気が漏れにくいため冷暖房の効きが良く、電気代の節約になるのが大きなメリットです。

外気の影響が少ないので設定温度を過度に上げたり下げたりする必要もなく、涼しさも暖かさも適温を保って快適空間にしてくれます。

さらに、消費電力が抑えられれば、二酸化炭素の排出量削減にもつながります。

デメリット:ハウスダスト対策が必要

気密性が高い部屋は、室内が密閉されると換気がおこなわれず、ハウスダストが溜まってしまう可能性があります。

ハウスダストを吸い込むと、アレルギーや気管支喘息の症状を引き起こす要因になりかねません。

ハウスダストを溜め込まないようにするには、計画的に換気したり空気清浄機を稼働させたりするなどハウスダスト対策が必要です。

デメリット:内部結露の発生

断熱材と壁に隙間があると、内部結露が発生するリスクが高まります。

その多くは施工不良が原因とされており、断熱材のサイズが合っていなかったり、設置場所がずれていたりした場合に起こる現象です。

外からは見えない箇所で結露が発生するため、状態が悪化すると柱や土台が腐るなどのリスクがあるので注意しましょう。

マンションの気密性を高める具体的な設備とリフォーム方法

マンションの気密性を高めるには、それに特化した設備やリフォーム方法を用いる必要があります。

ここでは、どのような方法があるのか、具体的な設備とリフォーム方法を解説します。

樹脂製サッシ・複層ガラス

樹脂製サッシは、フレームに熱を伝えにくい樹脂が使われており、気密性が高く、結露が発生しにくい特徴があります。

また、2枚以上のガラスでできた複層ガラスは、ガラスで挟まれた空間の存在により熱伝導率を下げて断熱効果を高める仕組みとなっています。

ほかにも、壁との隙間がなく気密性に優れた、はめ殺し窓と呼ばれるFIX窓を採用するのもおすすめです。

気密処理の実施

気密性を高めるには、隙間を発生させないよう気密処理を施してC値を改善する必要があります。

具体的には、気密シートや防湿気密シートを採用し、床や天井の接合部分に隙間を作らない工夫をするなどの方法が有効です。

また、発泡系の断熱材も、膨らみにより隙間を埋める効果があるので気密性を高められます。

24時間換気システムの導入

気密性を高めるには、デメリットを補うための換気システムの導入が不可欠です。

24時間換気システムとは2003年の法改正により義務付けられたルールで、屋内外で空気を入れ替えて室内の空気をきれいな状態に保つ循環設備です。

24時間換気システムを導入すれば、窓を開けられないマンションでも室内の空気を排出できるので、室内の空気が滞らないようにできます。

中古マンションを購入する際に確認したい気密性能のチェックポイント

中古マンションを購入する際は、気密性の高さにも着目して選択する必要があります。

ここでは、具体的にどこを確認するべきなのか、チェックポイントを解説します。

C値(相当隙間面積)の数値

気密性の指標となるC値を確認すれば、おおよその気密性能を把握できます。

C値は施工業者などが提示しており、明確な基準はないものの、建物の隙間面積が少なければC値の値が小さくなるので気密性の高さの判断基準にできます。

通常、C値が1.0 c㎡以下であれば高気密と判断されており、1.0 c㎡を超えるようなら気密性を高める設備の導入やリノベーションを検討する必要があるでしょう。

気密性の高いドアや窓が使われているか

外気温の影響を受けやすいのは、おもに窓やドアなど外気と接している箇所からとなります。

そのため、気密性の高い窓やドアが使われているかどうかをチェックすれば、気密性が高いかどうかが判断できます。

とくに鉄は熱伝導率が高い性質を有しており、スチール製のドアやアルミ製のサッシは熱損失が起きやすいので注意が必要です。

また、玄関のドアは、両開きより片開きのほうが気密性に優れているといわれています。

実際に気密測定をおこなうのもおすすめ

正確な気密性能を知りたければ、気密測定を提供している業者に依頼し、実際に気密測定をおこなうのも1つの方法です。

施工技術などさまざまな要因でC値は変動する可能性があります。

そのため、マンションの購入条件として気密性を重視される場合は、実際に測ってみるのが手っ取り早い方法といえます。

まとめ

外気が侵入する隙間がない状態を気密性が高いといい、気密性が高いほど快適な空間を保てる、光熱費の節約などのメリットが得られます。

マンション購入の際は、快適に暮らすためにも気密性の高さは重要なチェックポイントです。

ハウスダストや建築コストなどのデメリット・問題点もともなうため、ここで紹介した内容を参考に、納得のいくマンション選びを実現させましょう。



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